第4の車両「うめ星電車」初走行 貴志川線
貴志川線の運営を引き継ぎ、ことしで10周年を迎えた和歌山電鐵㈱(本社=和歌山市伊太祈曽、小嶋光信社長)は26日、リニューアル車両第4弾となる「うめ星電車」を初めて屋外走行させた。6月4日の運行開始に向けての試運転で、伊太祈曽駅―和歌山駅間を2往復した。事実上のお披露目とあり、鉄道ファンらも駆け付け、カメラに真新しい車両の姿を収めていた。
うめ星電車は、「南高梅」が県の特産品であることや、「みなべ・田辺の梅システム」が昨年、世界農業遺産に認定されたことなどを受け、新たなブランド車両として誕生。
デザインは、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星」なども担当した水戸岡鋭治さん。電車のボディーは、「いちご」「おもちゃ」「たま」と、これまでの“かわいい路線”からは一線を画した高級感ある深い赤色に塗装された。
内部については、この日は公開されなかったものの、自然豊かな本県にふさわしく、木を特徴的に使ったデザインが示されており、デビュー時の内部公開に期待がかかる。事業費は4000万円。
写真撮影に駆け付けた和歌山市直川の貴志川線の未来を〝つくる〟会会員、稲置佳広さん(47)は「おもちゃ電車とは違う赤色で、高級感がありました。内部にも期待したいですね」と話していた。