ポップな茶道でおもてなし 岩出の梅原さん
モヒカンのツーブロックで髪の色は派手な緑と、ポップな雰囲気で茶道に新しい風を吹き込んでいるのが、岩出市在住の茶人・梅原宗直さん(34)。和歌山市一番丁のわかやま歴史館で、主に火曜と木曜の晴れの日、玄関横の一画で茶席「虎伏庵」を開店し、国内外の観光客らに和文化の体験を提供するなど、観光振興に一役買っている。
梅原さんが茶道と出合ったのは、柔道選手だった学生時代のこと。「静」と「動」の静の部分を追究するために習い始めたという。現在は、岩出市に茶道教室を構える他、高野山でも精力的に活動。大手飲料メーカーの茶の宣伝イベントの企画協力や、東京都内の大学で茶道に関する講義を行うなど、県外でも幅広く活躍している。
「石州流(せきしゅうりゅう)」に所属し、皆伝を与えられており、茶に関する技術や知識はお墨付き。茶葉は京都府和束町の契約農家から仕入れるなど、こだわっている。
わかやま歴史館の茶席では、茶道体験の他、記念撮影場所の提供や道案内を買って出るなど、外国人の観光客とも積極的に交流。その多くを占める中国人観光客には、片言の中国語で気軽に声を掛け、すぐに打ち解けて仲良くなるという。梅原さんは「お城がある立地を生かして、国内外の観光客の方々に、和歌山や茶道の魅力を伝えていきたい」と思いを語る。
茶席は、6月末でいったん終了し、9月から再開する予定。茶道体験の料金は1000円。