医療・子育て施設を検討 岡崎団地建替で
建て替え計画が進められている和歌山市営住宅「岡崎団地」について、市建設局の南方節也局長は16日、「新棟完成の余剰地に、医療施設や子育てに関する施設の建設を視野に入れて検討したい」との考えを示した。同日の市議会本会議で、「全国に誇れる市営住宅にしてほしい」との松本哲郎議員(公明)の一般質問に答えた。
市住宅第1課によると、現在の岡崎団地は、集合住宅10棟と周辺の平屋団地などを合わせて計250戸が生活している。それぞれ昭和39年から43年に建築されたものであり、50年程度が経過し、老朽化の問題が取り沙汰されていた。
新住棟は、希望入居者の変動などを見込み3棟計174戸に集約する予定で、計画では1、2号棟が6階と一部7階、3号棟が9階建てとされている。現在の住棟は本年度で住民の住み替えなどを行い、7、8号棟の解体を開始。来年度に新1号棟の建築に入り、31年度の完成を予定している。全体の計画は、本年度から10年程度で総事業費約54億円を見込んでいる。
尾花正啓市長は計画の方針について、「行政、医療、福祉などの各種機能が地域の中心に立地し、生活に必要な日常のサービスを徒歩圏内で受けることができれば、どの世代も安心して、暮らすことができる」とし、「岡崎団地の建て替え事業が、夢のあるモデルケースとなるように努力する」との考えを示した。