女性の創業を支援 和歌山商議所が新事業

女性の新規創業を支援しようと、和歌山商工会議所は初の女性向け「創業セミナー」を6月25日、和歌山市西汀丁の同所で開いた。同所は本年度、新規創業支援に重点を置いており、セミナーは新たに設けた女性のための創業支援事業「ウーマンサポート」の初事業。24人が参加した。

ウーマンサポートでは女性の創業希望者が不安を解消し、課題を克服して無事創業できるよう、女性専門家による個別相談対応や、女性先輩経営者との懇談会の開催などを予定している。

セミナーで同所の野田寛芳専務理事は「小さいお店の廃業が多く、和歌山の経済的活力は弱まりつつある。ぜひ女性の力で創業して活性化していただきたい」とあいさつした。

小学生を対象にペットボトル再生工場の見学などで社会貢献に取り組んでいる資源リサイクルセンター㈱松田商店(同市西河岸町)の松田美代子会長(64)は「地域に密着した経営方針!利益は還元のために」と題して講演。事業を経営する上での人と人のつながりの大切さを強調し、「女性だから仕方ないと失望されるのは一番敬遠したいこと。笑顔と感謝を忘れないで」と激励した。

テーマソング「サバばばーん」を作るなど、ユニークな事業を展開しているさばずし専門店㈱鯖や(大阪府豊中市)の右田孝宣代表取締役(41)は「クラウドファンディングを活用した創業資金の調達方法について」と題して講演。同社はこれまで3度のクラウドファンディングを行い、869人から約3500万円の資金を集めたという。右田代表はそのメリットについて、知名度のないベンチャー企業でも魅力的な事業であれば応援者が現れ、「情熱を資本に変換することができる」と強調した。

講演の他、中小企業診断士や社会保険労務士らによる個別相談会もあった。

あいさつする野田専務理事

あいさつする野田専務理事