薬学部計画の議論進むか 4日伏虎中特別委
来年4月に和歌山市立伏虎義務教育学校が開校した後の現・伏虎中学校の跡地利用について議論する市議会の「伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会」の第2回審議が8月4日午前10時から、市議会全員協議会室で開かれる。
6月29日に開かれた前回の審議では、計画を進める市側と、計画を疑問視する委員の一部で意見が対立した。2回目の審議では、尾花正啓市長が審議の中心部分にも参加し、自身の考えを委員らに伝え、理解を求める意向を示しており、議論がより深まることが期待される。
委員らの疑問が集中したのは、県と市が進める県立医科大学薬学部誘致について。市民会館と隣接する計画のため敷地が狭くなってしまうことや、動物実験に伴う異臭問題をクリアする建物の構造が必要となることなどが指摘された他、議会に対する計画の説明が不足しているとの怒りが噴出し、議論が紛糾する場面もあった。
同特別委での委員らの反発について、市と共に計画を進めている仁坂吉伸知事は26日の定例会見で、「反対だったら和歌山市に(薬学部は)いかない。(学生と職員ら)都合1000人ぐらいの人間が消える。消した人は、後世に対して責任を持たないといけない」と述べ、不快感を露わにした。
伏虎中跡地は市の中心部、和歌山城のお膝元であり、今後のまちづくりにおいても重要な土地であることから、独自に活用計画案をまとめる市民団体が現れるなど、関心は高まっている。前回の特別委は6人の市民が傍聴に訪れ、議論に耳を傾けた。