漱石没後100年で書籍展示 県立図書館
夏目漱石(1867~1916)の没後100年を記念し、和歌山市西高松の県立図書館は31日まで、同館閲覧室調査相談カウンター付近で漱石に関する書籍を展示、貸し出ししている。
漱石と和歌山のつながりがうかがえる「夏目漱石と和歌山」、落語好きだった漱石の笑いへの関心が分かる「夏目漱石と〝笑い〟」の2テーマで書籍を展示。
漱石は明治44年8月に大阪朝日新聞主催の講演会で同市を訪れ、2日間滞在したことがあり、和歌浦に宿泊しながら、玉津島神社の背後にある奠供山(てんぐさん)、紀三井寺、東照宮、片男波などを訪れた。
「夏目漱石と和歌山」では同市滞在中の足跡を日記で知ることができる『漱石全集 第20巻』(岩波書店)、滞在中を題材した場面のある『行人』(同)など23点を、「夏目漱石と〝笑い〟」では落語好きが垣間見える『三四郎』(同)、漱石の初期作品のユーモアを分析し、論じた『漱石文学のユーモア』(著者=和田利男、めるくまーる)など27点を並べている。
同館の足立有希子司書は「真面目な印象のある漱石ですが、ユーモアのある面白い作品が多くあります。和歌山にもゆかりがあり、身近に感じられると思います」と話している。問い合わせは同館(℡073・436・9500)へ。