岩出市長選に名乗り 尾和氏が前回に続き

 岩出市議の尾和弘一氏(69)=同市根来=は29日、任期満了に伴う市長選(9月25日告示、10月2日投開票)に無所属で立候補する意向を示した。市長選への正式な出馬表明は尾和氏が初めて。この日、西野の後援会事務所で記者会見し、決意を述べた。

 25日に開かれた立候補予定者説明会で、候補者未定として出席したのは、前回の市長選で現職の中芝正幸氏と一騎打ちを繰り広げた尾和氏陣営だった。同説明会には、現職陣営を含めて2陣営が出席しており、選挙戦に突入する公算は大きい。

 尾和氏はことしに入り、市長選に向けて候補者を擁立しようと計画。だが擁立には至らず、自らその行動の責任を果たすべく、このタイミングでの出馬表明になったという。

 旧岩出町長時代を含めて現在5期目の中芝氏の多選について、長くトップに居ると傲慢になり、独断的に物事を決めるようになることや組織内部の硬直化により市民サービスに影響が出ると批判。「首長は最大で12年。常に新しい水を入れ替えないといけない」と指摘した。

 また、前回市長選で「4000」あった現職との得票差にふれた上で、「象とアリの戦いになるかもしれないが、挽回して上回りたい」と話した。

 前回と同様、市長の多選禁止条例の制定▽入札制度の透明化の推進▽若者の働く職場確保▽地元企業の育成――を柱に訴える。重点施策として、乳児から中学校卒業までの医療費無料化、大学・短大の入学金10万円を支給、第三中学校の建設など11点を掲げている。

 尾和氏は愛媛県大洲市出身。地元の高校を卒業後、昭和43年に日本ハム㈱に入社。平成12年に旧岩出町議に初当選し、2期務めた後、20年に市制施行後の市議選に当選した。現在4期目。昭和57年に和歌山大学経済短大、平成16年に放送大学教養学部の社会と経済、19年に同学部の産業と技術を卒業している。

出馬会見を行う尾和氏

出馬会見を行う尾和氏