JICA事業支援に尽力 樫畑氏に感謝状

 国際協力機構(JICA)は、国際協力事業を通じて途上国の人材育成や社会発展に貢献した事業・個人・団体の功績を称える「第12回JICA理事長表彰」の受賞者を決定。わかやまJICAボランティア応援団の樫畑直尚会長(59)がJICA国際協力感謝賞に選ばれた。

 今回の表彰は、JICA理事長賞に8事業と5人、同感謝賞に13人と5団体が選ばれた。表彰式は13日、東京都新宿区のJICA市ヶ谷ビル国際会議場で行われ、北岡伸一JICA理事長から樫畑会長はじめ受賞者に賞状が贈られた。

 樫畑会長は、平成18年から県国際交流協会理事長を務め、JICA事業の円滑な実施に協力。長く「青年海外協力隊を育てる会」がなかった和歌山で、経済団体、自治体、大学など産・官・学を網羅したメンバーが理事会を構成する「わかやまJICAボランティア応援団」を25年に設立し、青年海外協力隊事業への理解や参加促進に尽力している。さらに27年には、奈良県、京都府での応援団設立を支援し、関西圏での同事業の理解促進、支援基盤強化にも大きく貢献しており、長年の功績が高く評価された。

 樫畑会長は「私は青年時代に海外協力隊員を志望していたが、諸事情で断念した。現代の青年のサポートはできる限りやりたいと思った」と支援活動に熱意を傾けてきた原点を語り、JICAボランティアについては、「青年海外協力隊は肌の温かさが伝わるような貢献。発展途上国だけでなく日本のためにもなる貴重な経験が、政府の後押しでできる。若年層にはぜひ応募を検討してほしい。シニア層も合わせて活発にご参加いただきたい」と呼び掛け、今後も支援活動を続けることに強い意欲を示した。

表彰式で感謝状を受け取る樫畑会長㊨(JICA提供)

表彰式で感謝状を受け取る樫畑会長㊨(JICA提供)