勇壮に獅子舞や神輿 野上八幡宮で秋祭り
野上八幡宮(紀美野町小畑、薮洋平宮司)の秋祭りが16日、秋空の下行われ、獅子舞の奉納や神輿(みこし)巡行に多くの参拝者が訪れた。ことしは地域活性化を目指し、地元の県立海南高校大成校舎(河本好史校長)の生徒と保護者合わせて約60人が神輿担ぎに参加し、地域は活気に沸いた。
同宮の獅子舞は獅子、オニ、ワニ、お多福が登場し、五つの演舞で構成されている。巡行の先祓いとして行われ、獅子舞保存会(林隆会長)は多くの参拝者が見物する中、笛と太鼓の音色とともに「寝獅子」と「舞獅子」の二つの獅子舞を勇壮に舞った。地域へ出発すると、各所で「立獅子」などを披露した。
その後、神輿や稚児が同宮南側の御旅所へ出発。参道に集まった地元住民はかわいらしい稚児に目を細めていた。
また、ことしは大成校舎3年生と育友会(西田博昭会長)が巡行に初めて参加。神輿4基を担ぎ、御旅所まで共にした。
「生徒が若い頃から地域に溶け込めるように」と西田会長(57)は話し、「大人になって、就職で県外に出て行っていたとしても秋祭りの時期には地元に戻ってきてもらい参加してほしい」と願いを込める。
法被をまとった生徒は近隣地域の中野上地区の神輿を担いで巡行し、「わっしょい!」と威勢のいい掛け声で秋祭りに花を添えた。神輿を担いだ野田佳暉君(18)は「すごく楽しみにしていました。3年生みんなで思い出をつくれて良かった」と話していた。