貴志川線祭り10周年 文化財車庫で演奏も
貴志川線の開業100周年、和歌山電鐵(和歌山市伊太祁曽、小嶋光信社長)の開業10周年を記念した「第10回貴志川線祭り」(貴志川線運営委員会主催)が6日、和歌山市の伊太祈曽駅などで開かれた。ことしデビューした「うめ星電車」の車内見学やニタマ駅長との記念撮影、国登録有形文化財である同駅検査場でのコンサートなど多彩な催しがあり、沿線住民ら多くの来場者でにぎわった。
伊太祁曽神社で開会式が行われ、地元のしょうぶ保育園鼓笛隊の演奏、主催者を代表して、沿線の活性化などに取り組む市民団体「貴志川線の未来を“つくる”会」の濱口晃夫代表のあいさつで幕を開けた。
境内では梅干しの種飛ばし大会「うめ星の種でホールインにゃん」や「たま駅長」のフワフワバルーン、いちご電車のミニトレインの運行があり、子どもたちはさまざまなアトラクションで遊び、楽しんだ。
同駅では「うめ星電車」の洗車体験や運転士体験を開催。同駅検査場では「登録有形文化財の車庫コンサート」が開かれ、ラテン・ビッグバンド「オルケスタ・デ・タスケルオ」による演奏が響く中、来場者は貴志川線の歴史の深みを味わっていた。
両会場に露店が並んだ他、同祭り限定の記念グッズの販売もあった。
10回の節目を迎え、濱口代表(75)は「最近はちょっと乗客が減ってきていると心配していましたが、たくさんの方が来てくれて、多くの人がまだ貴志川線に関心を持ってくれていると感じました。私たちの活動の励みにもなります」と感謝の思いを話していた。