吉宗直筆の野馬図 和歌山RCが市に寄贈
和歌山ロータリークラブ(RC、兼田守会長)は9日、徳川吉宗の直筆とみられる「野馬(やば)図」と、吉宗が馬に乗った姿を絵師が描いた「騎馬(きば)図」を収めた巻子資料を和歌山市に寄贈した。10日から市立博物館で常設展示されている。
同RCの設立80周年を記念して寄贈した。資料は紀州徳川家の旧蔵で、コレクションしていた元和歌山市民の男性が他界し、親族から譲り受けたという。巻子を収めた木箱には「吉宗将軍筆」と記されており、吉宗直筆の可能性が高いという。吉宗直筆の資料は少ないため、歴史的価値からも重要な資料とみられる。
贈呈式は市役所市長室で行われ、尾花正啓市長は「寄贈を契機に、吉宗が生まれた原点の地が和歌山市ということを多くの人に知ってもらいたい」と感謝。兼田会長は「吉宗将軍就任300年に大変貴重な資料が見つかり、われわれの80周年にふさわしい寄贈になりました」と喜んでいた。