衆院選に野党統一候補を 市民連合が要請
市民団体「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま」は8日付で、県内の野党各党に対し、次期衆院選の県内各小選挙区に統一候補を擁立するよう求める要請書を提出した。
市民連合わかやまは、ことし7月の参院選和歌山選挙区に候補を擁立。共産・社民・生活(当時)の3党が推薦し、民進党は自主投票だったものの、自党の候補を取り下げたことで事実上の野党統一候補が実現した。和歌山選挙区は自民党現職に敗れたが、全国では32の1人区のうち11区で野党統一候補が勝利する成果を上げた。次期衆院選でも野党共闘の行方が焦点となる。
要請書では、①安全保障関連法の廃止②集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回③日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻す④個人の尊厳を擁護する政治を実現する――の4点の政策を実行する統一候補を擁立し、協力して選挙に取り組むよう野党各党に要請。さらに、統一候補擁立に向け、野党各党と市民連合わかやまによる合同会議を早急に開催するよう求めている。
県内3小選挙区を巡る野党の情勢は、民進党が1区に現職を抱え、2区に予定候補を立てており、共産党は2区と3区で候補擁立を発表し、1区でも擁立を進めるとしている。現状は1区、2区で野党の候補が競合する見通しとなっており、市民連合わかやまの要請を受けて選挙協力が進むのか、野党各党の対応が注目される。