防災へ連携強化 県・国合同対策会議訓練
南海トラフ地震の発生を想定し、県災害対策本部と国の緊急災害現地対策本部の合同会議運営訓練が22日、県庁南別館の災害対策本部室で開かれ、松本洋平内閣府副大臣や中央省庁の職員と県、自衛隊、インフラ企業の関係者ら約120人が出席した。
前日の午後10時に県南方沖でマグニチュード9・1の巨大地震が発生し、県内で最大震度7を観測したと想定。災害発生から12時間後の県災害対策本部会議を、政府が被災地に設置する緊急災害現地対策本部と合同で開き、情報の共有や対応方針の統一を図り、迅速な災害対応を訓練した。
合同会議では、気象庁が余震の発生状況や気象について、国土地理院が地震による地殻変動についてそれぞれ報告した他、県内の被害状況を踏まえて県災害対策本部長の仁坂吉伸知事が被災地で不足している物資などについて現地対策本部長の松本副大臣を通じ、政府に緊急要請を行った。
報道陣の取材に応じた松本副大臣は「国と県が災害対策本部の運営訓練に連携して取り組むのは初めてで、いざというときへの備えとして大変意義深い。通信や鉄道などの寸断が予想されるため、ヘリの効率的な運用が大事と考えている」と話し、仁坂知事は「政府が持つ人的・物的資源の動員に加え、自衛隊や米軍の協力も要請した。こうした訓練ができ、ありがたい」と成果を語った。
合同会議終了後、政府の緊急災害現地対策本部会議が開かれ、被災状況の集約と中央への報告について訓練した。