祖父と孫らで水難救助 和歌山西署が感謝状
和歌山市の雑賀崎漁港で溺れた人を救ったとして、和歌山西署(江南拓哉署長)は28日、同市の男性3人に感謝状と、県水上安全協会提供の県警マスコットキャラクター「きしゅう君」のぬいぐるみを贈呈した。
感謝状を受け取ったのは、和歌山市西浜の松浦喜代司さん(71)と、松浦さんの孫、西浜中学校3年生の満永翔大君(14)、友人で同級生の寺井百輝君(15)。
水難事故は今月11日午後3時30分ごろ、3人が同漁港内の堤防で魚釣りをしていた際、寺井君が、近くで人が海に落ちる音が耳に入ったことから水面を確認すると、1㍍ほど下の海面で70代の女性が溺れているのを発見した。50㍍ほど離れて釣りをしていた松浦さんと満永君も駆け付け、最初は竿で引き上げようとしたが失敗。3人は、近くに係留ロープがあるのを見つけて女性に持たせ、はしごが設置されている場所まで引っ張り、けがなく無事に救助した。
江南署長から感謝状を受け取った松浦さんは「当時は助けることに必死で状況をあまり覚えていませんが、力を合わせてくれた2人に感謝しています」、満永君は「とにかく『おばあちゃんを助ける』と無我夢中でした」、寺井君は「人が溺れる事故に初めて遭遇したので怖かったが、無事助かって良かったです」と、それぞれ喜んでいた。