南紀白浜・龍神が9位 インバウンド上昇
楽天㈱が運営する旅行予約サイト「楽天トラベル」が発表した「2016年訪日旅行(インバウンド)の人気上昇エリアランキング」で、県内の「南紀白浜・龍神」が全国第9位になった。前年同期比123・4%増と2・2倍以上の大幅な伸びでベスト10入りを果たした。
楽天トラベルの外国語サイトによる予約人泊数(宿泊人数×宿泊数)をエリアごとに集計。1位は前年同期比241・6%増となった香川県の「高松・さぬき・東かがわ」で、2位は岡山県の「岡山市内」、3位は福岡県の「福岡市(天神・中洲・百道浜)・糸島」だった。
和歌山県は、県内を訪れる外国人観光客の増加に向け、5月に外国人向け多言語観光ウェブサイト「Visit Wakayama」を美しい写真や映像を多用した内容にリニューアルした他、海外の旅行会社やメディア関係者を通じた県の魅力発信などに取り組んできた。
県によると、南紀白浜・龍神エリアは良質な温泉や三段壁などの雄大な景観がアジアからの観光客の間で高い人気を集めており、県の調査では、平成27年に白浜町内で宿泊した外国人観光客は、香港、中国、台湾の順に多かった。
外国人観光客の旅行スタイルは国によって異なり、中国は団体ツアー、香港は個人観光客が多くを占めている。県観光推進課は「県の魅力をもっと知ってもらうため、増加する個人観光客向けにウェブやメディアなどを通じて情報を発信していきたい」と意気込んでいる。
楽天トラベルによると、今回のランキングでは、東京・大阪などのメジャーな観光地をめぐるゴールデンルートに属さないエリアが上位10カ所の半数以上を占めるなど、関心を持つ観光地の多様化がうかがえるとし、「南紀白浜・龍神エリアの人気上昇は、白浜温泉やアドベンチャーワールドといった観光スポットの知名度・人気が訪日客の間でも高まった結果ではないか」と話している。