直川に太陽光計画 環境影響評価審が視察
和歌山市の直川・府中地区で県内最大規模の太陽光発電施設(メガソーラー)の設置計画が浮上している。県は27日、専門家で構成する県環境影響評価審査会(会長=濱田學昭元和歌山大学システム工学部教授)による現地視察を行った。
計画は「(仮称)直川・府中太陽光発電事業」。不動産開発業のTKMデベロップメント(東京都)が手掛け、約132㌶の事業面積で約77メガ㍗の出力を予定している。
現地視察には委員10人が参加し、紀の川の対岸から計画地を見渡し、計画地を歩いた。委員らは施設建設工事に伴う樹木の伐採や土地の造成などについて、「表土を削り過ぎると崖崩れが起きやすくなる」「建設に伴う土砂の流入で川の水量が変わる可能性がある」など懸念する点を口にした。
同社は、住民説明会や「環境影響評価方法書」の縦覧、意見募集などを昨年12月からことし1月にかけて実施した。
現地視察を踏まえて、同審査会は2月28日に2回目の会議を開いて議論し、4月下旬までに集約した意見を県の見解として同社に示す。同社はその後、地質などの自然環境に与える影響の調査を始め、3年程度の期間を予定している。