那賀高が3年連続入賞 丹波篠山ビデオ大賞
兵庫県篠山市で開かれた全国アマチュアビデオコンテスト「第28回丹波篠山ビデオ大賞」(実行委員会、同市など主催)のグランプリの部で、県立那賀高校(岩出市高塚、歌保晴校長)放送部が、篠山市長賞を受賞した。受賞作品は、かつらぎ町四郷地区で400年以上続く串柿作りを2年にわたって取材した「二・六・二」で、柴野遼副部長(17)は「先輩の作品を受け継ぎ、賞を取れてうれしい」と喜んでいる。
同部門のテーマは「生きる」。対象は7分以内に収めた作品で、全国から40点の応募があった。1次、2次審査を通過した7作品が2月の決勝大会に進出。同校は3年前から出場しており、過去に2度、入賞している。
制作に関わったのは、監督の門阪僚太さん(19)、構成の宮﨑淳也さん(19)、ナレーションの尾﨑晴さん(19)の昨年度の卒業生3人と、作品の再編集を引き継いだ中尾幸太部長(17)、柴野副部長の2年生2人。
ドキュメンタリーの同作は、平成27年度の全国高校総合文化祭ビデオメッセージ部門で優秀賞に輝いた名作で、「伝統を守り受け継いでいく人たちの姿を、多くの人に知ってもらいたい」という先輩の思いをくみ取り、英語の字幕作りに挑戦。外国人が分かりやすいように、文章を区切る位置に気を配り、柿のオレンジ色が映えるように映像を調整するなどの手直しを施した。
会場では、決勝大会の7作品が上映され、審査委員長を務める映画監督の西垣吉春さんらが審査。作品の講評では「地域の伝統的な文化をよく捉えている」「家族の温かみが伝わる」などと高い評価を受け、3年連続の入賞に輝いた。
茂田美珠穂顧問は「地域の人と交流できるいい機会であり、放送部にとって特別な大会。今後は、地元の子どもたちに、地域学習の教材として作品を活用してもらいたい」と話していた。