県立自然博物館を移転へ 県新長計に方針

開館から35年がたち、老朽化などが指摘されている海南市船尾の県立自然博物館について、仁坂吉伸知事は8日、「収蔵スペースが弱く、津波に極めて脆弱」と課題を指摘し、来年度から10年間の県の新長期総合計画に移転・リニューアルの方針を盛り込み、「計画の期間中に実現するように頑張っていきたい」と見解を述べた。

同日の県議会本会議で藤山将材議員(自民党、海南市・海草郡)の一般質問に答えた。

同館は昭和57年に開館し、年間10万人を超える来館者がある。移転先について仁坂知事は「防災の観点、地域の受け入れ態勢などの諸条件を勘案し、大切に育ててくれた海南市の意向も尊重した上で決定しなければ」との認識を示し、移転・リニューアルは「県としては一大プロジェクト。設計から完成までは5年程度かかるので、検討は早めに始めないといけない」と答弁した。