緑の花咲く桜「御衣黄」 風土記の丘で満開
和歌山市岩橋の県立紀伊風土記の丘で、淡い緑色の花を咲かせることで知られる桜の一種「御衣黄(ぎょいこう)」が満開を迎えている。
御衣黄は八重咲きのサトザクラの仲間で、同所の安藤塚に2株が植えられている。平安貴族の衣装の萌黄色に近いことから、その名が付いたといわれる。咲き始めは淡い緑色だが、紅をさすように徐々に中心部から赤みを帯びてくる。
鮮やかに色を変える不思議な美しさが魅力で、周辺を散歩する人々の目を楽しませている。
同所では白や薄桃色の八重桜も見ごろを迎え、御衣黄とのコントラストも美しい。遊歩道の並木でも鮮やかな花を見ることができ、初夏が近づく陽気の中、半袖などの薄着姿で花を見上げる人の姿も見られる。
散歩に訪れていた女性(62)は「きれいな花が満開なので、木の下で立ち止まって見てしまいます」とにっこり。