保健・子育て・図書館が一体に ほほえみセ
和歌山市松江に1日、西保健センターと地域子育て支援拠点施設、市民図書館西分館を併設した複合施設「市河西ほほえみセンター」がオープンし、同所で竣工式が行われた。尾花正啓市長は「施設の名前にふさわしいような、市民に笑顔が広がる利用しやすい施設になるようにしていきたい」と思いを語った。
旧西保健センターの老朽化などに伴い移転、改築が計画され、旧市民テニスコート敷地で平成28年3月から建設が進められていた。
竣工式には、市議会や周辺自治会、施工業者などから関係者約70人が出席。正面玄関前でのテープカットでは、尾花市長、市議会の野嶋広子議長、加太地区連合自治会の尾家賢司会長、和歌山ろうさい病院の南條輝志男院長が、テープにはさみを入れて祝った。
地元を代表してあいさつした尾家会長は「保健センターは身近な健康づくりの拠点。新築移転し、診療室や調理室の他、駐車場も広くなり、充実した保健サービスが受けられる」と喜んだ。
新センターにはさっそく、親子連れらが多数訪れ、真新しい設備の中で交流を楽しんでいた。
西保健センターの管轄は、これまでと同じ湊、野崎、松江、木本、貴志、楠見、西脇、加太の8地区。今後、乳幼児健康診査や母子保健事業、健康増進事業などを展開する。
最大5万冊の収蔵が可能な市民図書館西分館は、市内のコミュニティセンターで唯一、河西コミュニティセンターに図書室がなかったことから、周辺市民の利便性向上のために設置された。
子育て支援拠点施設は、子育て世帯の交流や相談業務、子育て講習の場などとして活用する。
竣工式には、同センターの名称公募で304件の応募の中から採用された、同市西庄の岩橋麻衣さん(39)も出席。「3歳の娘が本好きなので、近くに図書館ができたことはとてもうれしく、月2回は利用したい」と期待していた。
新施設は鉄骨造り平屋建て、敷地面積8751・23平方㍍、延べ床面積1495・71平方㍍。総事業費は6億7000万円。設計は不二設計一級建築士事務所(同市塩屋、生駒義範代表)、施工は㈱小池組(同市六番丁、小池康之社長)など。