おもてなしを強化 天守閣前売店を改修へ

和歌山市の和歌山城天守閣前で、長らく市民や観光客に愛されてきた売店のリニューアル計画を市が進めている。外国人観光客の増加などにより、平成26年度に18年ぶりに入場者数が20万人超えを記録するなど、盛り上がりを見せる天守閣で、売店のリニューアルにより、おもてなしの強化などが期待される。

同売店は現天守閣と同じく、昭和33年ごろに完成。木造平屋建てで60年近くが経過し、老朽化が目立っている。市和歌山城整備企画課によると、売店を改修するは今回が初めてとなる。

市は昨年の6月市議会で、平成28年度一般会計補正予算に売店の維持修繕工事費として972万円を計上し、議会の承認を得たものの、建物の状態や、場所が山の頂上にあることなどから設計委託が必要と判断し、予算をいったん白紙化。その後、市議会に設計業務委託費として再び249万円を計上した補正予算を提出。設計業務の入札はことし2月3日、市役所で行われ、環境建築計画(同市小野町、岩脇伸行代表)が落札した。

和歌山公園一帯は国の史跡に指定されているため、建て替えなどの新築は難しく、リフォームになるという。今後の工事スケジュールは未定となっている。

同課は「一度改修すると、何十年と維持することになるので、慎重に計画を進めていき、便益性の高い施設にしたい」としている。

憩いの場として愛されている売店

憩いの場として愛されている売店