県内小学生初の3段認定 お手玉で江澤さん
日本のお手玉の会(本部=愛媛県新居浜市)が行っている「お手玉段位認定審査」で、和歌山市立高松小学校4年生の江澤迪(いたる)さん(9)が3段に認定された。県内では初めての小学生での3段合格の快挙となり、江澤さんはさらに上の段位を目指して意気込んでいる。
審査では座布団型と呼ばれるお手玉を使い、初段から6段まで規定の技を披露して審査を受ける。3段では、お手玉3個を両手で投げて受ける「3個ゆり」を20秒間続けることが基準となる。
江澤さんは5月に和歌山のお手玉の会(森勝代代表)が県立図書館で開催するお手玉教室で審査を受け、見事合格した。森代表からその場で突然審査を受けることを勧められたので驚いたが、合格できてうれしかったという。
幼稚園の時に初めてお手玉教室に参加。それから小学1年生で初段を取得し、立て続けに2段も取得した。毎月開かれる教室で友達と共に練習を重ねている。3段は使うお手玉の数が増えるため、受け止めてから反対側の手へ渡す動作を素早くする必要があり、大変だったと振り返る。
江澤さんの練習を見守ってきた同会の吉岡春江さん(71)によると、江澤さんは一度こつをつかむと習得が早いそうで、3個ゆりは数カ月練習していたが、ある時突然できるようになったという。
今後は両手でお手玉4個を投げる「4個ゆり」が求められる4段の審査にも挑戦していく予定。「慣れれば平気だけど、お手玉の数が増えるほど手元が忙しくて大変になる」と話している。
江澤さんは「3段が取れてうれしい。4個ゆりをできるようになって、森先生を追い越したい」と意欲を見せる。
吉岡さんは「『お手玉の先生になりたい』と言ってくれた頼もしい子。今の気持ちを忘れず、しっかり練習してもらいたい」と期待を寄せている。