首相の改憲発言に抗議 県内護憲7団体
「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」や「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま」など県内の護憲7団体は12日、安倍晋三首相が憲法改正と2020年の施行を目指すと発言したことに抗議する声明を発表した。
安倍首相は憲法記念日の5月3日、憲法9条1、2項を残しつつ、自衛隊を明記することや、大学・短大などの高等教育を無償化することなどを内容とする改憲に意欲を示した。
声明では、憲法を尊重・擁護する義務を負っている首相が国民や国会を無視し、期日を切った改憲を提言すること自体がそもそも許されないと主張。9条に自衛隊を明記すれば、「自衛の目的のために必要最小限の実力」の範囲でしか保持が認められず、海外への武力行使を目的とした派遣は認めないといった、自衛隊に対する制約が解かれ、9条2項の「戦力不保持」が無効化すると批判している。
また「高等教育の無償化」については、現行憲法の下でも財政措置さえ講じれば実現可能であり、改憲の必要はないとしている。
7団体を代表し、市民連合わかやまの由良登信共同代表や平和と憲法を守りたい市民の声の松浦攸吉代表ら5人が12日、県庁で記者会見を行った。
声明を発表した団体は次の通り。
憲法9条を守る和歌山弁護士の会▽九条の会・わかやま▽9条ネットわかやま▽安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま▽憲法九条を守るわかやま県民の会▽和歌山県平和フォーラム▽平和と憲法を守りたい市民の声