ゆかりの議事堂でシンポ 漱石生誕150年

文豪・夏目漱石の生誕150年を記念し、和歌山漱石の会(恩田雅和主宰)は12日、シンポジウム「漱石と私 私と漱石」を旧県会議事堂(岩出市根来)で開いた。

同会は平成23年に漱石来県100周年記念シンポジウムを開いて以来、漱石の愛好家が集う交流会を毎年開いており、ことしで7回目。明治44年に来県した漱石が著名な講演「現代日本の開化」を行った舞台となった同議事堂に会員20人をはじめ約70人が集った。

会場では、会員が自身と漱石の関わりなどを思い思いに語り、恩田主宰は漱石の作品を読むきっかけとなった、大学時代の友人に誘われて参加したセミナー「漱石と鴎外」について話した。

会員の上野壽子さんは、ことし3月に漱石の旧居跡「猫の家」や漱石が生まれた「夏目坂」を訪ねて東京に出掛けたことなどを紹介。6年ほど前から同会に参加しているという上野さんは「漱石の作品は、教養が深く、表現の仕方が多岐にわたっているため、同じ作品を読み返しても、また読みたいと思えるものばかりです」と評した。

一般参加者を交えた意見交換などもあり、交流のシンポジウムは約2時間半に及んだ。

漱石ゆかりの場所で参加者が思い思いに語った

漱石ゆかりの場所で参加者が思い思いに語った