自然や歴史楽しむ 紀の川市レンタサイクル

 豊かな自然や多彩なフルーツなどが楽しめ、数多くの歴史文化遺産が点在する紀の川流域を自転車で周遊してもらおうと、紀の川エリア観光サイクリング推進協議会(上野健会長)が活動している。レンタサイクルの体験試乗会も行われ、利用者増加に向けて取り組みは活発化している。

 同会は平成24年の設立以来、定期的なサイクリングイベントの企画や、レンタサイクルの貸し出しによる地域観光に力を入れている。ことし3月には新たな自転車を投入。「より多くの方に利用してもらおうと、40台購入しました」と同会の井口和彦さんは話し、先月開かれた試乗会には新しい車両が使われた。

 試乗会には20~60代の男女24人が参加。JR和歌山線の粉河駅から西笠田駅まで、まずは折り畳んだ自転車と共に電車に乗り、帰りのおよそ10㌔を自転車で走行した。

 一般道、サイクリングロード、住宅街、橋上、川沿いの小道など、参加者は力強くペダルを踏み、紀の川沿いの美しい自然の中を駆け抜けた。紀州藩主・徳川吉宗の命で造られた小田井用水なども巡り、上り坂もギアの切り替えで軽やかに進んだ。

 途中の休憩地点では、スタッフが名所の説明をしつつ、こまめな水分補給を促し、特に夏のサイクリングでは脱水症状予防は必須であることを強調。最後の休憩地点で屋台のかき氷がサービスされると、太陽の下を走ってきた参加者からは笑みがこぼれた。

 週に2、3回、クロスバイクで史跡を巡っているという下村幸司さん(64)は「去年に引き続きことしも参加しました。小田井用水も見られたし、次回もぜひ参加したい」。井口さんは「紀の川は季節によって違ったフルーツや風景を楽しめます。葛城山へも高野山へも、手ぶらで来てもサイクリングできますよ」と話していた。

 9~11月にはスタンプラリーの開催も予定している。問い合わせは同会(℡0736・61・0014)。 

軽やかに紀の川エリアを走る

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