岸本氏が離党見送りへ 連合に支援を要請

 民進党の離党を検討していた党県連代表の岸本周平衆議院議員(61)=和歌山1区=が、離党を当面見送る見通しとなった。19日に支持団体の連合和歌山の幹部に次期衆院選での支援を要請した。28日に開会する臨時国会の冒頭で衆院が解散される公算が大きくなっており、現状での離党は困難と判断したもようだ。

 岸本氏は7月の東京都議選以降、支持率が低迷する民進党を解党すべきと公言し、今月5日の連合和歌山との意見交換会では離党を検討していることを明かしていた。

 連合和歌山の東郷隆文事務局長は、離党の話が出た際は連合内から驚きや批判の声が上がったとし、離党しない見通しとなったことに「いろいろあったが、これまで通りの方向性になって良かった」と話した。

 党県連の浦口高典幹事長は「(離党の可能性は)もうなくなったと考えている。民進党にとっては県内唯一の代議士であり、安心している。今まで通りやるだけだ」と解散総選挙に向けて意気込みを示した。

 岸本氏は24日に和歌山市内で国政報告会を開き、離党検討の経緯や今後の方針を支援者に説明するとしている。

 和歌山1区には、4選を目指す岸本氏の他、自民党の門博文衆院議員(52)=比例近畿=、共産党県副委員長の原矢寸久氏(65)が出馬を予定している。