カード制限で詐欺防止 2行に県警感謝状
高齢者に多い特殊詐欺被害の防止対策に功労があったとして、新宮信用金庫と紀陽銀行の二つの金融機関に17日、和歌山県警の宮沢忠孝本部長から感謝状が贈呈された。
2機関とも、70歳以上の高齢者が一定期間キャッシュカードでの振り込み利用がないことを条件に振込額に制限がかかるシステム。限度額を超えた手続き時には、送金できない内容の明細書が発行される。
同金庫は過去3年間振り込みの利用がない人を対象に、システムを9月20日から導入している。同銀行は、過去1年間が対象で、運用開始は9月21日から。ともにカード自体に制限がかかっているため、コンビニエンスストアなどのATMでも適用される。
贈呈式は和歌山市小松原通の県警本部長室で行われ、宮沢本部長は「被害防止活動に多大の貢献をされました。功労をたたえ、感謝の意を表します」と感謝状を手渡した。
同金庫片岡尚人業務部長は「地域金融機関として、地元の方の被害を少しでも抑制できれば」と話し、同銀行宮下洋リスク統括部長は「大切なお客さまの資産を守るということは地方銀行の一つの大きな使命」と述べた。
県内に本拠を置く金融機関での同様の制限導入は、ことし2月のきのくに信用金庫に続く2例目、3例目となる。