2人が決勝進出 岩出で中高生ビブリオバトル

和歌山県岩出市根来の岩出図書館で書評合戦「中高生ビブリオバトルin岩出」が開かれ、中学生の部は和歌山大学付属中学校2年生の峯奈那さんが紹介した『The manzai』(あさのあつこ作)、高校生の部は那賀高校2年生の小林以呂羽さんが紹介した『永遠の出口』(森絵都著)がチャンプ本に選ばれた。2人は12月10日に県立図書館で開かれる決勝大会に出場する。

同バトルでは、発表者(バトラー)がお薦めの本の魅力を5分間で紹介し、観戦者が発表に関するディスカッション(質疑応答)を3分以内で行う。バトラー全員の発表終了後に、バトラー、観戦者が一番読みたくなった本に投票。最も票を獲得した作品をチャンプ本とする。

同図書館でのビブリオバトルは今回で3回目。当日は中学生11人、高校生4人がバトラーとして参加し、中学生の部はくじで2グループに分け、予選を勝ち上がった各部門の2人が決勝で戦った。

峯さんが紹介した『The manzai』は、漫才のコンビを組んだ男子中学生を中心に展開される物語。登場人物のテンポのいい会話や等身大に描写している点をポイントに挙げ、老若男女楽しめる作品であると強調。「2人の涙あり笑いありの漫才を楽しんで」と呼び掛けた。

小林さんが紹介した『永遠の出口』は、「永遠」という言葉にめっぽう弱い女の子がそこから抜け出し、軽快に10代を駆け抜けていくという作品。「文章の調子や言い回しがだんだん難しくなるが、それでいて読みやすい」と説明し、「自分の日々を俯瞰(ふかん)しているようだった」と感想を述べた。

中学生の部では、次点だった久枝夕花さん(岩出第二)が紹介した『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦著)に館長賞が贈られた。

チャンプ本に選ばれた峯さん㊨と小林さん

チャンプ本に選ばれた峯さん㊨と小林さん