国際コンペで金賞受賞 平和酒造の地ビール
平和酒造㈱(和歌山県海南市溝ノ口、山本文男社長)のクラフトビール「平和クラフトIPA」が、NPO法人日本地ビール協会「クラフトビアアソシエーション」(山本祐輔理事長)主催のコンペティションで金賞を受賞。県産の地ビールが同コンクールで入賞したのは初めてで、和歌山の水を原料にした手作りビールの豊かな香りと濃い味わいが高く評価された。
受賞したのはコンペティション「インターナショナル・ビアカップ2017」の「アメリカンスタイル・ストロングペールエール」部門で、「ペールエール」という地ビールの種類の中でも特別な味わいを提案するカテゴリー。受賞した「IPA」には麦芽が1・5倍、ホップが2倍使用されている。
醸造責任者は「ホップの香りがしっかりするビールが好きです」と話す東京都出身で入社7年目の髙木加奈子さん(29)。髙木さんは麦汁の糖度を計測し、ホップを加え、発酵の温度管理などを行っている。
髙木さんによると醸造家に求められる香りをかぐ能力は、社内で行われる利き酒コンテストなどで鍛えられ、どのような香りなのかを言葉で表現することで、かぎ分けることができるようになるという。
受賞したビールについて髙木さんは「ストロングペールエールのジャンルで評価していただけてうれしいです。美しい自然や設備など、良いお酒を造るための環境づくりに労を惜しまない、上司や同僚の結束力でできたビールです」と笑顔で話していた。