手術支援ロボ2台体制に 県立医大が関西初
和歌山県立医科大学(和歌山市紀三井寺、岡村吉隆学長)は、手術支援ロボット「ダヴィンチ」の最新機種導入と入れ替えを行い、今月から関西の医療機関では初めての2台体制となった。
ダヴィンチは、医師が高解像度の3D画像に映し出される患部の状態を見ながら、ロボットアームを遠隔操作して患部の切除や縫合を行うことができる。
同大は平成24年に「ダヴィンチS」を導入し、保険が適用されている前立腺がん摘出や腎がんの腎部分切除など泌尿器分野に対する手術を中心に年間約120件の手術実績がある。ロボット支援手術は、患部の機能温存が求められる高度な術式に重要な役割を果たしている。
付属病院の山上裕機院長は「ロボット手術を希望される患者さんは多く、待ってもらうことがある。2台になることで待機時間を減らすことができる」と意義を話している。
新しく導入されたのは、最新機種の「ダヴィンチXi」と、Xiより一世代前の機種「ダヴィンチSi」。従来の機種と異なり、ロボットアームやハイビジョン3D内視鏡を備えた「ペイシェントカート」を手術中に装着し直す必要がなくなった他、ロボットアームがスリム化されたことでアーム同士が動きを干渉することも減り、手術中の中断が減少し、手術時間を短縮する効果も期待される。