素直な思い言葉に バレンタイン短歌表彰
紀伊万葉ネットワーク(村瀬憲夫会長)が主催する第2回「バレンタインにおくる短歌」の表彰式が11日、和歌山県和歌山市の県民文化会館で行われ、入賞者16人が表彰された。
短歌を詠む楽しさを若い人たちにも知ってもらい、次の世代に伝えようと、中高生を対象に恋人や友人、家族への思いを詠んだ歌を募集。昨年の2倍以上の1072点の応募があり、本紙歌壇選者で同会副会長の唐津麻貴子さん、村瀬会長が審査委員を務めた。
式には、入賞者のうち10人が出席。村瀬会長は「皆さんの歌を読ませていただき、『青春っていいな』と思いました。気持ちを素直に言葉にすると、意外と簡単に歌になるもの。来年以降もぜひ応募をしてくださいね」とあいさつ。入賞者に表彰状とチョコレート、図書カードなどを手渡した。
続いて、唐津麻さんが一つひとつの歌を丁寧に講評し「楽しい歌でいっぺんに若返り、新鮮な言葉を頂いた気がします。皆さんには将来、短歌をつくる素質が十分にあります」と総括。
また「周りに寂しい思いをしている人がいればチョコを贈って勇気づけ、二度と戻らない青春時代をみんなそろって謳歌(おうか)して、社会に巣立っていただきたいです」と呼び掛けた。
柿本人麻呂賞に選ばれた市立有功中学校2年生の尾崎花さんは「口に出すには恥ずかしい思いも短歌でならと思い、想像を膨らませて素直に言葉にしました。表現することが好きなので、もっと身の回りのことを歌にしてみたいです」と話していた。