稗田一穂ら郷土の作家を紹介 海南市の画廊で

和歌山県海南市大野中の画廊「ビュッフェファイブ」(堀内俊延代表取締役)で、県出身作家の作品展「日本画と洋画」が開かれている。地域の独自性を重視する同画廊が、継続開催している郷土作家の紹介シリーズの一環。現在も日本画壇で活躍中の稗田一穂(98)や洋画家の川口軌外、原勝四郎(いずれも故人)の作品20点が楽しめる。25日まで。

稗田は田辺市出身。紀南の美しい空や海への憧憬(しょうけい)を思わせる心象風景を描くことが多く、今回は桜や鳥をテーマにした作品が並ぶ。

フランス留学の経験があり、日本に抽象表現を紹介したといわれる有田郡出身の川口については、具象から抽象まで、充実期といわれる作品がそろっており、貴重。

貧しさの中で描き、その人間性を愛された田辺市出身の原の描いた花の絵などは独特の絵筆のタッチが楽しめる。

午前10時から午後6時(最終日は5時)まで。水曜休み。問い合わせは同画廊(℡073・482・1994)。

稗田一穂の「雪中鶴鳴」㊨

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