暴風で女性1人けが 卒業式延期の影響も
前線を伴った低気圧が急速に発達し、日本列島に強風が吹いた1日未明、和歌山県内でも被害が発生。和歌山市内では最大瞬間風速36㍍以上を記録し、女性1人がけがをした。公立高校の卒業式にも影響し、24校(分校含む)が開始時間の変更や延期を決めた。
強風は和歌山市加太の友ヶ島で午前1時41分に最大瞬間風速36・2㍍を観測。同市男野芝丁の和歌山地方気象台でも30㍍以上の風速を記録した。
同市では1世帯3人、田辺市では2世帯3人が支所や公民館に自主避難。中之島では午前2時35分ごろ、52歳女性が原付で走行中に飛んできたコーン標識が顔に当たり、病院に搬送され軽傷の見込み。また2時45分に河西橋が通行止めとなったが、5時11分に解除となった。
暴風警報や交通機関の乱れにより、公立高校の卒業式も影響を受けた。全日制18校(うち分校1)が開始時間を変更。全日制4校(うち分校舎1)と定時制、通信制の各1校が日程を変更した。
交通機関にも影響が出た。JRきのくに線では午前1時17分ごろ、宮前―紀三井寺間で架線が断線。和歌山線と紀勢本線を含め一時運転見合わせやダイヤの乱れが発生し、特急11本、普通46本の計57本を運休した。運休区間は、きのくに線が和歌山―紀伊田辺、紀伊田辺―串本、和歌山線が和歌山―粉河、紀勢本線が和歌山―和歌山市で、9時9分の和歌山―紀伊田辺間の再開により、全ての区間の運転が再開となった。
和歌山―徳島間を結ぶ南海フェリーは、2月28日から3月1日にかけて上下各6便が欠航した。