住宅耐震改修の新制度 県が定額補助導入

 和歌山県は4月から、住宅の耐震化を推進するため、設計だけでなく一連で改修工事まで完了させるものを対象とする補助制度「補強設計と耐震改修の総合的実施事業」を追加した。

 現行の補助制度は耐震設計と改修工事それぞれに定率補助を実施。新しい補助制度では国の新制度を活用し、一連で改修工事まで完了させるものを対象とする。定率補助から定額補助とし、県と市町村が補助する部分を補助対象経費の額にかかわらず、一定金額を経費の範囲で交付。補強設計費と改修工事費を対象に、補助金額は国の50万円(工事費の40%が上限)と定額66万6000円(県、市町村)で最大116万6000円となる。

 これにより、設計費や工事費を低額に抑えるほど現行制度に比べ補助金額が増え、自己負担が0となるケースも。10日の定例会見で仁坂吉伸知事は「地震や天災時は家屋倒壊が最も危ない。和歌山は古い家が多く、ぜひ活用してほしい」と話した。