新井さんが文部科学大臣賞 きもの姿フォト
日本きもの連盟とお正月はきものキャンペーン委員会が主催する「第20回きもの姿ほのぼのフォトコンテスト」で、和歌山県和歌山市東布経丁の新井達男さん(78)が大賞にあたる文部科学大臣賞を受賞。8日に市役所の市長室で伝達表彰式が行われた。
着物姿を記録に残し、着物を着るきっかけにしてもらおうと文化庁や京都府が後援。森山眞弓元文部大臣が審査委員長、写真家の立木義浩さんらが審査委員を務めた。ことしは全国から2259点の応募があり、うち76点が入賞した。
新井さんは定年退職の少し前からカメラを始め、キヤノンフォトクラブ和歌山で定期的に作品を提出している。同コンテストにも10年近く応募しており、入選も果たしている。
今回大賞に選ばれた作品は「うれしいひなまつり」。昔ながらの町屋の空間に飾られたひな人形の前で、親子連れの子どもたちと女性が着物姿で楽しそうに笑っている一枚。撮影は昨年の3月、友人の誘いで大阪府富田林市で行われていたひな祭りに行き、道中で見掛けた親子がとてもかわいらしかったので、お願いして撮影させてもらったという。
伝達式では尾花正啓市長が賞状を手渡し、呉服専門店・東京ますいわ屋の田中浩文取締役商品本部長から賞金10万円、瀬藤悦二実行委員長代理から副賞として京友禅のきもの地が贈られた。
新井さんは「富田林で良い写真を撮影させてもらったことに感謝したい。何か賞に入ればいいかなと思っていたら大賞だったのでびっくりした。今までモデルの撮影が多かったが、今回のようなスナップや地元の祭りの撮影もしてみたい」と笑顔で話していた。