豊穣な香り閉じ込めて 梅酒の仕込み始まる
「梅の日」の6日、和歌山県海南市藤白の中野BC㈱(中野幸治社長)で梅酒の仕込みが始まった。この日から約1カ月かけて、南高梅約500㌧をタンク42基に漬け込む。
熟成タンクは高さ4・2㍍、直径2・6㍍で、職人9人が次々と朝摘みされた南高梅を投入。ことしは花の開花は遅かったものの、天候に恵まれ、約4㌢の大粒で、傷が少なく美しい梅が多く収穫されている。
採れたての梅の豊穣な香りと味わいを閉じ込めた濃厚な梅酒は、ことし12月に新酒「梅酒ヌーボー」として提供され、来年の秋ごろには国内各地をはじめ、中国や香港、オーストラリア、欧州などに出荷する。
梅酒杜氏の山本佳昭さん(48)は「農家が丹精込めた梅から立つ、このフルーティな香りをお客さまにそのままお届けしたいという気持ちで、醸造します」と話していた。