国内最大級のピアノコンク全国出場 井上さん
和歌山大学付属小学校1年生の井上奈音さん(6)が、23日に東京都の浜離宮朝日ホールで開かれる「第27回グレンツェンピアノコンクール全国大会」に出場する。全国から約4万人が参加する国内最大級のコンクールで、奈音さんは初参加で予選、地区大会を突破し、全国大会出場を決めた。
グレンツェンピアノ研究会(鹿児島県伊佐市、井上増實主宰)が主催。幼児から一般まで幅広い年齢層が参加できる大会で、全国各地で予選が行われる。
奈音さんは幼稚園年長だった昨年9月、大阪府羽曳野市で開かれた予選に幼児B部門で出場。羽曳野予選で準優秀賞を受賞した後、ことし1月に行われた京都本選で準優秀賞、3月の東海地区大会で銅賞に選ばれ、全国大会の出場資格を手にした。地区大会では審査員から「バランスの良い演奏」と高い評価を得た。
3歳からバイオリン、4歳からピアノを始め、ピアノのコンクールに出るようになったのは昨年から。楽器や学ぶ演奏技術は違っても、表現するという点では同じ。レッスンを受けているムジカヴァーティカルヴァイオリンピアノ音楽教室(和歌山県和歌山市)の南部紗奏呼さんが、期限(本番)までに課題を仕上げるという経験をして、本番にも強くなってもらいたいと応募した。
学校のチャイムやアニメの主題歌など、どこかで聞いた音や曲をピアノで再現するのが楽しいという奈音さん。現在は全国大会に向けて新しい課題曲「手をたたきましょう」を練習中。課題曲は演奏時間が短い分、技術や表現力が重要になる。学校に行く前の時間に弾いたり、レッスンで曲の一部分を何度も弾いたりし、強弱や主旋律と伴奏のバランスなどを磨いている。
幼児の部の全国大会には112人が出場予定。奈音さんは「本番に向けてたくさん練習して上手になりたい。いつか(ショパンの)『子犬のワルツ』を弾けるようになりたい」とコンクールの先の夢も話している。