旧優生保護法の被害相談会 3日弁護士会

和歌山弁護士会(山下俊治会長)は3日午後1時から3時まで、和歌山弁護士会館(和歌山県和歌山市四番丁)で「全国一斉旧優生保護法による不妊手術110番」の来館相談と電話相談を実施する。

和歌山弁護士会人権擁護委員会委員長の藤井幹雄弁護士と同高齢者・障害者支援センター運営委員会委員長の長岡健太郎弁護士が、同弁護士会館で記者会見を行い発表した。

同法は1996年まで存在していた法律で、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止することを目的に、知的障害や精神疾患などの人に本人の意思に反して不妊手術や人工中絶などが行われた。

ことしの1月に宮城県内の60代女性が知的障害を理由に同意なく不妊手術を強制され、救済措置も取られていないのは違法として国家賠償訴訟を仙台地裁に提起。県内でも少なくとも、143人が強制不妊手術を受けているとされる。

記者会見で藤井弁護士は「ご本人自ら相談するのはハードルが高いので、周りの方が本人に伝えてほしい」、長岡弁護士は「和歌山でも間違いなく被害がある。被害実態をぜひ相談してほしい」と呼び掛けた。

来館相談は同会館で本人や家族、友人など誰でも相談できる。電話相談は同弁護士会(℡073・421・6055、FAX073・436・5322)、同日以外は同弁護士会(℡073・422・4580、FAX073・436・5322)。

被害を相談してほしいと呼び掛ける藤井弁護士㊧と長岡弁護士

被害を相談してほしいと呼び掛ける藤井弁護士㊧と長岡弁護士