きょう有権者の審判 和歌山市長選
任期満了に伴う和歌山市長選は29日、投開票を迎える。立候補しているのは届け出順に、無所属新人の島久美子候補(62)、無所属現職の尾花正啓候補(65)の2人。ラストスパートとなった28日も両陣営は市内を駆け巡り、支持拡大へ最後の訴えに声をからした。投票率が過去最低の30・84%となった前回に続き、今回も台風接近の影響を受けそうな状況で、投票率の低下が心配される。
島候補は、より多くの人に名前を知ってもらうため、街頭演説へ積極的に繰り出した。若い母親や障害者との懇談会も開き、困っていることなどを直接聞き、懇談後の演説では聞いた内容を即時に反映させ、「市民によりそう市政」をアピールしてきた。
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致反対を強く訴え、陣営は、賛同者や応援する人が増えてきたと手応えを感じており、「熱意のある有権者が多い」と話す。
尾花候補は日中は街頭演説と街宣活動、夜は個人演説会を中心に活動。演説会は自治会館や学校の体育館などで100~200人規模で開催し、会場がいっぱいになるときもあれば、集まる人数が少ないこともあるというが、陣営は「地域差もあるが、4年間の仕事ぶりを知っていて来ない人もいるのでは」と自信を見せる。大学誘致や市民会館の移転など実績を前面に出し、子育て世代や障害者支援などの取り組みも訴えてきた。
投票日前日の28日には、市内102カ所の投票所で設営が行われた。投票は午前7時から午後8時(一部地域は午後6時)まで。開票は午後9時半から手平の和歌山ビッグホエールで行われ、深夜には大勢が判明する。
27日までの期日前投票者数は2万3477人で前回の1・67倍に伸びている。有権者数は21日現在で31万3618人(男14万7147人、女16万6471人)。