宝塚医療大と県が協定 和市に学部設置へ
和歌山県と学校法人「平成医療学園」が運営する宝塚医療大学(兵庫県宝塚市)は4日、2020年4月に和歌山市で開設予定の同大学和歌山保健医療学部(仮称)の設置に関して協力する内容の協定を締結した。県庁で締結式が行われ、仁坂吉伸知事と岸野雅方理事長が協定書にサインを交わした。
県医務課によると、県内には理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門職を養成する大学がなく、年間に約150人の高校生が県外の養成校へ進学。医療系大学を誘致することで県外への進学を食い止める狙いがあり、17年3月から同大学と協議を重ねてきた。
大学は和歌山市中之島の県体力開発センター跡地などに建設し、4年制のリハビリテーション学科(仮称)を設ける。1学年の定員は100人。内訳は理学療法学専攻60人と作業療法学専攻40人を予定。来年には建物の建設工事に着手する。
大学関係者によると、県立医科大学リハビリテーション科と連携した授業を展開していくことを検討。「地域に根付く学生」の育成を目指し、優れたリハビリテーション人材を養成して県の医療・福祉の発展に貢献するとしている。
締結式で仁坂知事は「県外に出なくても大学生としてリハビリ学士になることができる。県民の医療を支えてくれると、心から期待したい」とあいさつ。岸野理事長は「将来的に医療・介護の分野で活躍できる人材、社会に貢献できる人材を育成したい」と述べた。