前回と同じ一騎打ちへ 知事選きょう告示
任期満了に伴う和歌山県知事選は8日、告示される。4選を目指す現職の仁坂吉伸氏(68)=無所属、自民・国民民主・公明・社民の各党県組織推薦=と、市民オンブズマンわかやま事務局長で新人の畑中正好氏(66)=無所属、共産党推薦=が対決する前回と同じ構図となる見通し。両陣営は和歌山市内で出陣式を行い、25日の投開票に向け舌戦を展開する。
仁坂氏は3月の県議会で一般質問に答えるかたちで出馬を表明。4党の県組織に加え、200以上の団体から推薦を受ける。現職の多忙さから自身では行き届かない活動は、地方の後援会や支援団体と連携して支持拡大を図ってきた。後援会は、特に懸念される投票率の低下を防ごうと力を入れる。陣営幹部は「低調感は否めないが、候補者本人も『投票に行ってください』と自ら啓発している。何とか良い結果につなげたい」と話す。
3期12年間の実績をアピールし、災害対策や交通ネットワークの整備、子育て・教育の充実などを掲げる。
出陣式は小松原通の選挙事務所前で午前8時半から行う。
畑中氏は7月の和歌山市長選後に「ゆたかで住みよい和歌山県をつくる会」の要請を受け、9月に出馬を表明。現職が誘致を進めるカジノを含む統合型リゾート(IR)事業に警鐘を鳴らし、「カジノを止められる最後の選挙。カジノをつくらない県政を実現したい」と訴える。
医療・福祉の充実、原発即時ゼロなど七つの重点施策を掲げる。出馬表明後は県内を巡り、市町村長らの訪問やミニ集会を実施。多い日には15カ所で街頭活動を行い、活動場所は300カ所を超えた。「IRに反対する声を力に戦い抜きたい」と意気込む。