松の木も冬支度 立冬の和歌山城でこも巻き

 冬の始まりを告げる「立冬」の7日、和歌山市の和歌山城では害虫から松の木を守るため、毎年恒例のこも巻きが行われた。

 マツカレハの幼虫であるマツケムシが枝から地中に下り、枯葉の中で越冬する習性を利用し、わらでできたこもの中に誘導する昔ながらの害虫駆除法。市和歌山城整備企画課によると、江戸時代から行われているという。

 職員8人が根元から1㍍くらいの場所にこもを巻き、縄でしっかりと固定した。城内約270本の松にこもを巻く作業を行った。

 こもは「啓蟄」の来年3月8日に外し、焼却する。同課史跡整備班長の内田信行さん(51)は「城内の葉も色づき始め、これから紅葉シーズンなので、和歌山城の風景を楽しんでもらいたい」と話した。

法被姿の職員がこもを巻いた

法被姿の職員がこもを巻いた