期待乗せ出発進行! JR和歌山線に新車両
JR和歌山線に16日から導入された新型車両227系の出発式が同日、JR和歌山駅で行われ、沿線高校の生徒や鉄道ファンら大勢の人が発車する車両を見送った。
同線への新型車両の導入は1989年以来30年ぶり。車内でICカードのイコカが使える車載型IC改札機や多言語での案内放送などが導入され、走行時の揺れも少なくなっている。ことしの秋までに全ての車両が新型となる予定でIC改札機は20年春から利用可能となる。
出発式には鉄道ファンらが詰め掛け、午前10時20分発の粉河行きが7番ホームに姿を現わすと、ホームのあちこちにカメラのシャッター音が響いた。
元体操日本代表選手で和歌山県岩出市出身の田中理恵さんが駅員姿で登場。「出発式に立ち会えてうれしい。こんなに快適な車両なら長い乗車時間も楽しく有意義なものになるのでは。車で移動する人が増えていると聞くが、新型車両は地域活性化につながると思う」と期待し、JR西日本和歌山支社の伊藤義彦支社長は「地域の皆さまからの大きな期待を感じている。多くの方にご利用いただけるよう利便性に優れた路線にしたい」と決意を示した。
田中さんや仁坂吉伸知事らによるテープカットの後、同駅の小島弘義駅長と田中さんが右手で出発進行の合図。県立那賀高校吹奏楽部による演奏の中、新型車両が発車し、大きな歓声が上がった。
大阪府松原市から訪れた中学2年の男子生徒は「これまでの車両は揺れが大きく長い時間乗ると疲れたので新型車両に期待しています。近くで見てデザインがかっこいいと思いました」と話していた.