災害対応へ連携協定 和歌山市と国土地理院

国土地理院と和歌山市が「地理空間情報の活用促進のための協力に関する協定」を結び、27日に市役所で締結式が行われた。国土地理院との協定締結は県内では初めて。

地理空間情報を相互に活用、提供して市民サービスを向上し、南海トラフ地震などの災害に対し迅速に対応できる協力関係をつくることが目的。国土地理院では災害時に飛行機を飛ばして被害状況が分かる航空写真の提供や、同所が提供するソフトウェアの活用サポートを行い、和歌山市は市道や河川、公共建造物の変化など情報提供の窓口を設け一本化し、よりスムーズな災害対応を行っていくとしている。

また、国土地理院は過去の自然災害を伝える石碑やモニュメントなど「自然災害伝承碑」の地図記号を新たに作成。地図の掲載に向け全国の自治体に情報提供を呼び掛けており、協定を情報提供のスタートにしていきたいとしている。

締結式では川﨑茂信院長と尾花正啓市長が協定書にサイン。川﨑院長は「情報を互いに有効活用することが地理空間情報の高度活用社会への取り組みの一歩になる。他への模範になるような優良事例を生み出せたら」、尾花市長は「災害時に地理情報からいち早く状況把握ができるようになるということで、南海トラフ地震をはじめ災害が予想される中で協定が結べるのは心強い」と話していた。

協定書を手に川﨑院長㊧と尾花市長

協定書を手に川﨑院長㊧と尾花市長