新県議42人決まる 県都は自公が議席を維持
統一地方選前半戦の和歌山県議選は7日、全14選挙区のうち無投票を除く7区28議席の投開票が行われ、新県議42人の顔ぶれが決まった。今夏の参院選を見据え、与野党が激戦を展開した選挙区も多く、当選者は党派別に、自民25人▽立憲民主1人▽国民民主1人▽公明3人▽共産4人▽日本維新の会1人▽無所属7人――となった。共産が御坊市で自民との一騎打ちを制するなど2議席増の躍進で、自民は議席を減らした。
和歌山市は定数15を18人が争った。現職15人全員が立候補し、3新人は全て元市議で一定の地盤を持つという構図は、激しい支持の争奪戦を招き、票の行方が読みにくいと多くの陣営が口をそろえる混戦となった。
議席を獲得したのは党派別に、自民6▽国民民主1▽公明3▽共産1▽維新1▽無所属3――。
自民は現職6人全員が議席を守ったが、推薦した無所属新人は及ばず、議席増はならなかった。現職では同選挙区最年長の井出益弘さん(72)が、全県で最多となる10回目の当選を果たした。
強さが目立ったのは公明。岩井弘次さん(61)が8499票でトップ当選を果たし、前々回、前回に続く上位3位独占こそ逃したものの、現有3議席を維持。有権者を巻き込む大きな争点に乏しい低調ムードの中、今回も強固な支持基盤を背景に、安定した戦いを展開した。
国民民主は、前回民主党で当選した党県連幹事長の浦口高典さん(64)が1議席を死守した。
前々回に失った1議席を回復できるかが焦点だった共産は、現職の奥村規子さん(67)が議席を維持したが、市議から転戦の新人、松坂美知子さん(62)が及ばなかった。
維新は、維新の党時代の前回に得た議席がその後無所属となったことを受け、改めて元市議の林隆一さん(56)が挑み、再び1議席を獲得した。
無所属は現職4人のうち3人が議席を守った。
【投票率は47.01%】
県議選の開票作業は7選挙区19市町村の開票所で7日深夜まで行われた。投票率は県全体で47・01%で、過去最低だった前回の48・11%をさらに下回った。
男女別では男性46・77%(前回47・79%)、女性47・21%(同48・40%)。本紙エリア各市町は、和歌山市41・43%(同43・71%)、海南市51・85%(同49・93%)、紀美野町62・00%(同61・39%)、岩出市36・57%(同38・63%)。
期日前投票は、和歌山市4万7244人、海南市7902人、紀美野町1823人、岩出市4501人で、県全体は前回比1・39倍の9万1737人だった。