野党は藤井氏に一本化 共産出馬見送り

今夏の参院選和歌山選挙区で、立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党が元和歌山弁護士会会長の藤井幹雄氏(58)に候補を一本化することを決めた。これにより、同選挙区に出馬を表明していた前久共産党県常任委員(62)は出馬をしないことになった。

野党は21日、国会内で幹事長・書記局長会談を開き、和歌山を含む計8の1人区で候補者の一本化を決めた。藤井氏については、国民民主、社民の両党が推薦を決定している。

共産党県委員会の下角力委員長は「野党全体が一つになり与党に対抗することはとても重要。共産が旧民進党の勢力と一緒に国政の候補をかつぐのは初めてのこと。楽しみにしている」と期待を示し、藤井氏への支援については「まだ何も決まっていないが、とにかく勝つためにどうすべきかしっかり検討していきたい」と話した。

国民民主党県連の浦口高典幹事長は「一本化により力の分散が防げる」と歓迎する一方、連合和歌山が共産党との協力に消極的との認識から、「共産党が藤井氏を応援してくれること自体は良いが、推薦や支持をするとなると連合との関係で難しい部分も出てくるかもしれない」と懸念。「選挙までそんなに日がない中、どうしていくかしっかり検討しなければいけない」と話した。

和歌山選挙区では自民現職の世耕弘成経済産業相(56)が改選を迎える。