紀北中心に激しい雨 交通の乱れや停電発生

前線を伴う低気圧の影響で7日、西日本から東日本の各地で大雨となり、和歌山県内は北部を中心に激しく降り、低い土地の浸水や河川の増水への警戒が続いた。けが人などの被害は確認されていないが、交通機関の乱れや停電などが発生した(午後2時現在)。

気象庁によると、午前9時57分に和歌山、海南、紀の川各市、かつらぎ町などに大雨警報が発令され、海南市では洪水警報も出された。

1時間の最大雨量は、和歌山市の和歌浦中で69㍉、橋本市の須河で53㍉など非常に激しく降り、午前11時10分までの累積雨量では、和歌浦中が113㍉、海南市の東畑が102㍉となっている。

和歌山市内は、市道本町和歌浦線の新堀橋西詰めからトマト&オニオン塩屋店前までの区間が冠水のため一部通行止めとなり、河西橋も通行止めとなった。

吹屋町の国体道路では、一部冠水した箇所を自動車が水しぶきを上げながら走行。平尾の県道岩出海南線では、道路の低い部分に隣接する水田からあふれた水が流れ込み、警察官がドライバーに迂回(うかい)を呼び掛けていた。

交通機関では、JR和歌山線で雨量計が規制値に達したため、午前10時30分ごろから五条―橋本駅間で運転を休止。和歌山電鐵は、線路が冠水し、10時48分から全線で運転を見合わせている。

停電も発生し、関西電力によると、紀美野町で約20軒、有田川町で約1820軒となっている。

登校後の警報発令に学校も対応に追われた。和歌山市教育委員会によると、市立小中学校(義務教育学校含む)58校では、小学校が早めの給食を済ませた上で学校での待機や下校を判断。中学校は大半が授業を取りやめて下校となったが、県外への校外学習や校外での学校行事と重なった学校もあり、続行や切り上げの対応となった。

水しぶきを上げて国体道路を走る車(7日午前10時54分、和歌山市吹屋町)

水しぶきを上げて国体道路を走る車(7日午前10時54分、和歌山市吹屋町)

冠水した道路を通行するトラック(7日午前11時27分、和歌山市平尾)

冠水した道路を通行するトラック(7日午前11時27分、和歌山市平尾)