日中友好の輪広がる 山東省の書道家が来県
中国・山東省の書道家による交流団が5日、和歌山県和歌山市西汀丁の県書道資料館を訪れ、日本の書道家と交流を深めた。
県と山東省の友好提携35周年を記念した交流会で、山東省
文学芸術連合会と同省書法家協会が主催し、県日中友好協会と書道資料館が後援。書道家10人が来県した。
交流会では文学芸術連合会党組・書記副主席の王世農さんが「中国も改革開放から40年で大きく変わった。和歌山と山東省の民間で続く芸術交流は大切なこと。日本人も書道が好きだと聞いているので、また山東省にも来てくれるとうれしい」とあいさつし、県日中友好協会の中拓哉会長は「この建物は日本の書道教育に尽力した天石東村(あまいし・とうそん)の記念館」と和歌山の書道史を紹介し、「山東省にも近々行けると思う。きょうは和歌山を堪能してほしい」と交流団を歓迎した。
県内外で書道パフォーマンスを行う木本小学校6年の新宅彩耶香さんによるパフォーマンスも披露された。赤と黒で書いた文字を塗りつぶし、紙を裏返すと「山東省和歌山県友好提携祝35周年」と白い文字が浮き上がり、交流団からは拍手が沸き起こった。
その後、交流団のメンバーは作品を制作し、日本の書道家らが熱心に見守る中、流れるような筆運びで作品を書き上げた。天石の没後30年を記念した作品展にも足を運び、鑑賞した。