和東サヨナラ勝ち 向陽同点もあと一本遠く

第101回全国高校野球選手権和歌山大会は10日目の22日、2回戦と3回戦が1試合ずつあり、第1試合では和歌山東が向陽に4―3でサヨナラ勝ちし、第2試合では貴志川が1―8で箕島に7回コールド負けを喫した。

◇2回戦
第1試合

向陽 0 2 0 0 0 0 0 1 0 3
和歌山東 0 0 0 0 1 2 0 0 1x 4

〔向〕青木、田中、岩渕―東〔和〕野口、西川、落合―岡﨑▽2塁打=岡野、玉置、片山(和)

和歌山東が粘る向陽を振り切った。1点を追う6回裏、安打と野選で2死2、3塁とし、2番の大野が右前に2点適時打を放ち逆転した。追い付かれて迎えた9回裏は内野安打で出塁した窪園が2盗を決めて2死2塁とし、7番の片山がこの日3安打目となる適時2塁打を左越えに放ち熱戦に終止符を打った。

投手陣は野口、西川が試合をつくり、8回途中からエースの落合が登板。落合は最初の打者にスクイズを決められたが落ち着いた投球で後続を絶ち、味方のサヨナラ劇につなげた。

和歌山東の米原寿秀監督は「選手たちが最後まで慌てず落ち着いてプレーしてくれた」と満足げな表情を見せ、投手陣については「野口、西川は初登板で緊張もあったと思うが、粘り強く投げてくれた。落合は立ち上がりこそ力みがあったがその後はしっかり投げてくれた」とたたえた。

向陽は2回表に7番・青木の中前適時打で先制。続く森岡のスクイズでさらに1点を加えた。8回表は1死3塁から4番の長尾が投手前に転がし土壇場で追い付いた。なおも1死1、2塁の好機だったが後続が併殺打に倒れた。

先発のエース・青木は威力ある直球を武器に粘り強い投球で相手打線を苦しめたが、後半に入って要所で粘れなかった。

向陽の堀内孝貢監督は「青木は気持ちのこもった良い投球だった。青木の頑張っている姿を見て他の選手も奮起してくれた」と選手たちをねぎらい、東尚樹主将は「投手はしっかり抑えてくれたけれど、打線が相手投手の球に対応できなかった」と悔しさをにじませた。

9回裏、窪園がサヨナラの生還(和歌山東)

9回裏、窪園がサヨナラの生還(和歌山東)