鴻池さん特別功労賞 マスターズ陸上普及で
生涯スポーツのパイオニア(先駆者)で、マスターズ陸上の普及・振興に取り組む「日本マスターズ陸上競技連合」の創設者でもある、現会長の鴻池清司さん(81)=和歌山県和歌山市神波=にこのほど、同連合から「特別功労賞」が贈られた。鴻池さんは「40年のけじめとして頂いた賞。受賞を励みにまだまだ現役選手として頑張りたい」と気持ちを新たにしている。
鴻池さんは、19歳から陸上競技に取り組み、日本選手権や国体などで活躍。1977年には39歳で、スウェーデンで開かれた「世界マスターズ陸上選手権大会」に出場。帰国後「日本でも大会を開きたい」との思いから、翌78年に和歌山でマスターズ陸上を発足させ、「第1回西日本マスターズ陸上選手権大会」を開催した。
次いで80年、日本初の五輪金メダリストである織田幹雄(故人)を会長に、同連合の前身となる「日本中高齢者陸上競技連合」を設立。これまでの約40年間、国内各地でマスターズ大会の開催を成功させるだけでなく、鴻池さん自身もハードルや立ち五段跳びなど選手としてさまざまな種目に出場。陸上競技の普及・発展はもとより、生涯スポーツの振興にも多大な貢献をしてきた。
先月中旬に東京で行われた同連合創立40周年記念式典に出席した鴻池さんは「皆さんの協力があってここまでやってこられた」と感謝を述べ、「若い人に後に続いてもらい、これからも生涯スポーツを発展させていきたい」と抱負を語った。
表彰式では他に、計54人に「功労賞」が贈られ、県内では和歌山マスターズ陸上競技連盟副会長で連合事務局長の岡桂子さん(66)、和歌山マスターズ陸上競技連盟元副会長の福島妙子さん(88)が選ばれた。
ことし9月13~16日には群馬県で「創立40周年記念国際・全日本マスターズ陸上競技選手権大会」が開催される。イスラエルやアメリカなど海外選手約80人を含む約2300人が参加予定。今大会の最高齢は、宮崎県在住の99歳の男性で砲丸投げ、円盤投げに、鴻池さんは80㍍ハードル、200㍍ハードル、立ち五段跳びに出場を予定している。